社会実装若手の会 オンライン要旨集【随時更新】

学会長挨拶

大学発ベンチャーの創出や産学連携の推進は日本経済復興のための国策であり、産学連携やイノベーションに関するトップダウンのイベントは日夜開催されています。

トップダウンで促進される産学連携はどうしても「スタートアップ創業」や「産学連携のオープンイノベーション」といった文脈に落とし込めるものになってきます。

しかし、研究成果の社会実装のスキームはもっと自由であり、NPOの創業、自治体連携、中小企業との連携など、投資家のロジックと独立した手法にももっと注目が集まって良いのではないでしょうか。

キラキラした綺麗なインキュベーション施設で投資家の方に向けたピッチイベント、のような世界観では出てこない、泥臭い現場の研究者の創意工夫の情報が聞きたい。

本イベントは、現場の研究開発者を集め、「ボトムアップでの最先端技術の社会実装」について考え直そうという企画です。

Technology Ahead of Budgets.

社会実装若手の会 学会長 熊谷洋平

学会長のスマホを枕にして眠る猫

企画概要

【開催場所】

横浜市上郷・森の家 
〒247-0013 横浜市栄区上郷町1499-1
*公共交通機関で品川駅から60分程度、横浜駅から40分程度

【スケジュール】

開催期間:2024年6月29日 13:00 〜2024年6月30日 12:00
申込期日:5/25 (土)

【参加登録】

  • peatix (合宿参加)
  • tayo (合宿参加)
  • tayo (オンライン参加)

企画①「社会実装脱出ゲーム ~ゼロサムゲームのアカデミアからの脱出~」

到底お金にならなそうな研究をしている人を中心にチーム編成し、その方の研究でマネタイズする最もスマートな方法を考えたチームを優勝とする企画。
こちらの参加希望者は下記フォームも募集しております。オンラインでもオンサイト参加でもOKです。

企画②BBQ 兼 tayo決算報告クイズ

肉が食いたいのでBBQをやります。

ただ肉を食うだけだとつまらないので余興としてこないだ出たばかりの株式会社tayoの決算書をネタにしたクイズイベントを行う予定です。果たしてtayoは何をしている会社なのか?そして儲かっているのか?その答えは会場で。

BBQの会場はこんな感じです。緑に囲まれ、自然を堪能しながら、中小企業の生々しい会計データをみんなで眺めましょう。

企画③キャリアポーカー 実践 by 猫壱さん

自身も博士を持つ大企業の研究開発職である猫壱さんが、メーカー系民間研究職のキャリアに関し啓蒙するために作成したカードゲーム、キャリアポーカー。本企画ではそれ自体個人事業主としての新規事業であるキャリアポーカーの開発から販売に至るまでのお話を聞きつつ、実際に参加者でプレイすることでメーカー研究者の人生を追体験していこうと思います!みんなで出世を目指しましょう!

口頭発表

基本的にはこちらから演題登録いただいた上で、会の趣旨に沿ってこちらからこんな話どうっすか、と提案させていただいております。

ピクシーダストのNASDAQ上場書類読んでみた by Chao Yi

落合陽一先生率いる大学発ベンチャーの雄、Pixie Dust Technologies. 本発表では、東京大学の経済学系博士学生かつtayo新メンバーのChaoさんに、NASDAQ上場時の書類(form F-1) を読み解き、落合先生がNASDAQ上場でいくら稼いだのかを試算してもらいます。

楽しいメタサイエンスで某出版社を破壊しよう by 三浦 千哲

サイエンスの複雑化に伴ってか、研究開発のあり方自体を研究するScience of Scienceやメタサイエンスといった学問分野がじわじわと流行しています。メタサイエンスの研究者としてアカデミア版GitHub Giantの開発を行ったり、メタサイエンスの勉強会 Bento-kaiの事務局なども務める三浦さんにメタサイエンスとご自身の研究を伺います。

意識の高い大学院生 from 四国 by 赤神青空

起業支援や産学連携のためのイベントなどが盛んに行われる昨今、ビジコンなどに積極的に参加したり学生団体の運営に関わったりする「意識の高い大学院生」のような存在が出てきています。さらにコロナ禍でイベントのオンライン化が進んだこともあり、地方大からもそのような「意識の高い大学院生」ムーヴが可能となっています。高知大学大学院生の赤神さんに、地方大からの外部コミュニティとの関わり方について伺います。

and more!

招待講演 日本バイオデータ 代表取締役 緒方 法親さん

日本バイオデータの創業者として大学発ベンチャーの経営の傍ら、研究者として大学にも籍を置き、今でも筆頭論文を書き続けている緒方さん。宮本武蔵さながらの二刀流の姿勢は研究開発者のある種の理想でもあると思いますが、お願いしているのはそんな話ではなく緒方さんが個人的に行なっているスリランカでの錦鯉の養殖事業に関してです。

めちゃくちゃな経緯とストーリーと機転で非常に高いレベルで遺伝情報を活用した国際的なビジネスを個人で成し遂げてしまった本事業は、投資家の考える綿密なストーリーに裏打ちされたスタートアップ経営の対極に存在するものであり、第一回の本イベントの招待講演に相応しいと思いお呼びしました。