熊谷、研究者やめるってよ


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ご無沙汰しております熊谷です。

求人関係ない記事ばっかり載せていますが、tayo magazineは人材交流プラットフォームtayo.jpを運営する株式会社tayoのオウンドメディアでして、今回は株式会社tayoの社長としてのお話です。

幾つかのメディアに取り上げて頂きましたが、弊社はBeyond Next Ventures様との資本業務提携が決まりまして、それに合わせて僕も3年弱勤めたJAMSTECを退職しtayoに専業化することにしました。

適正診断すると決まって研究者とかエンジニアとか経営者あたりが出てくるのですが、気せずしてほぼコンプリートできました。あとは芸術家とかも出ますが、これはあんまり才能なさそう。

いい機会なので、tayoは今後どういうサービスを目指すのかとか、このタイミングで一旦まとめてお話します。退職エントリっぽいものも書きたいのですが、それは現在準備中の論文が出てからにしようかなーと思っております。あと最後にちょっとした告知がありますので、それだけでも見ていただけるとハッピーです。

大学院生の募集サービスとして

現状tayo.jpのメインの機能は大学院生の募集プラットフォームです。
類似サービスが無いので結構使われており、現状は大学院生募集の数は100件ちょっと。とりあえず次の目標は10倍の1000件です。
研究室見学の問い合わせも応募も今は月5件ぐらいですが、これも併せて10倍の50(年間600人)ぐらいまで伸ばせると、どうなるのでしょうか?

現在、自然科学系の修士課程進学者が年間5万人ぐらいかつ自然科学系だと半分ぐらいが修士で研究室を変えるので、応募600人だと600/(50000/2)でザックリ全体の3%ぐらいの人にリーチできていることになります。

3%の人材流動をtayoが押さえると、局所的には結構大きな影響があると思っています。
具体的には一部の私立大学などの「学生が多くて指導力と予算が足りない」ところから、大学院大学などの「学生に対し教員比が高く、学生一人に対して指導力と予算を多めに確保できる」ところへ人の流れを作り、アカデミア全体の生み出す価値を増やせるのではないかな、と思います。

この段階になれば、立派にアカデミアにおけるインフラと呼べるレベルのサービスと言えるのではないでしょうか。

この記事を読んでいる大学のPIの皆様、このような世界の実現に向け、是非tayoに大学院生募集記事をご寄稿いただけると大変有り難いです。アカデミア向け機能は完全無料かつ、ログインしてフォームを埋めるだけで簡単に投稿できます!

tayo.jp

民間企業向けの求人サービスとして

まず、大学院進学率の低下と少子化のコンボでそもそも修士や博士人材はかなり少ないです。
博士人材で専門性が合う人だと、そもそも人材プールのサイズが数十~数百人オーダーということもざらにあります。

そんな中で企業が高度人材にアクセスするために有力な選択肢には大学院生向けのインターンです。なぜかというとまだまだ専門性の合うアルバイトやインターンを行う大学院生は少なく、

インターンをしたい学生 > 大学院生向けのインターン募集企業 

の状況があるからです。tayoでも大学院生対象のインターンは応募が多く生まれており、供給過多であることを実感しています。

まだまだ専門性を活かせるインターンは広まっていない

博士人材の新たな支援プロジェクトによって博士学生の母数は増えますし、学振の規制緩和で優秀層も専門性が合えばインターンが可能となっており、世の中の流れを考えても、大学院生が専門性の合うインターンをしたい要望は今後も増えそうです。

tayoは会社として「大学院生のインターン募集」という選択肢を企業にもっと広めていけると、「大学院生の経済環境の改善」「アカデミアと民間企業の人材流動の活発化」など、色々と世の中に価値を生み出していけるのではないでしょうか。

この辺り、博士人材の市場感など政府の調査などから試算したものを「2021年度版高度研究人材の採用事情」として簡単にまとめましたので、ご興味ある方は以下からDLいただければと思います。
https://company.tayo.jp/download

tayo magazineについて

tayo magazineは以下のような方針で運営したいと思っております。

・サイエンスコミュニケーションに興味ある人をいっぱい誘ったslack groupを作る
・面白いサイエンス関係のネタについてワイワイ雑談
・形になりそうなものを記事としてoutput

DPZとかオモコロとか、ライター間のコミュニティが垣間見えるようなメディアにして、研究者が楽しそうにしていることを伝えたい。

6月はあんまり更新できなかったのですが、コミュニティ作りの部分を水面下でやっていた感じです。
大学院生やサイエンス系のyoutuber、企業の研究者など雑多に色んな人にお声掛けしておりますので、興味ある方は私のTwitterか、メール(kmooog@tayo.jp)宛にご連絡いただければ。

既に結構いろんな分野の人が集まってきてくれて、面白コミュニティになりそうでワクワクします。
記事のアイディアも色々溜まっており、水面下で企画も色々動いているので、ぼちぼち本格的に稼働していく予定です。

tayo.jpの今後の方針

僕らがやりたいのって別に求人じゃなくて、「アカデミアのDX」と「アカデミアの情報のオープン化」です。

HP作成やセミナーの告知、学会の参加登録など、研究者が様々なコミュニケーションにかけているコストを減らして、もっと研究にコミットする時間を作る。学会などの狭いコミュニティで共有されていた情報をオープンにして、大学格差や地域格差を無くし、アカデミアと外の世界の垣根を下げる。それが一番のモチベーションです。

researchmapとかJREC-INとか、研究者向けのwebサービスは既に色々あるのに何故アカデミアのDXがあんま進んでいないかを考えると、どうしても公的機関が作ると入札で予算が決まることもあり、UI/UXにお金をかけ辛い、というのが大きいのではないかと思っています。
その辺り、民間企業としてマネタイズしつつ運営することで補完していけるような立ち位置になりたいっすね。

なので、最終的に目指すのは多機能なポータルサイトかな、と思っています。

・大学院生募集
・ポスドク募集
・共同研究募集
・イベント/セミナー告知
・コンサルティング募集
・学会の参加/要旨登録
・研究室のwebサイト作成

とか、一個のwebサービス/アカウントでやれたら便利そうじゃないですか(コンサルティング募集は例えば「学振の申請書添削してください!」みたいなやつ)。なので、求人サイトとしての利便性を追求するよりは、新規機能を色々追加していって、痒い所に手が届くサービスにしたいな、という気持ちです。

告知

ここまで読んでくれた人、ありがとうございます。
記事の最初と最後だけ読むタイプなのかも知れませんが、それでも嬉しい。
最後に、諸々の告知です。

オンラインイベント 「tayo conference vol. 1 astrobiology」

共催: アストロバイオロジークラブ 特別協賛: Microsoft Project Users Forum (MPUF)

大学院進学にあたって皆さん大学主催の進学説明会に行くと思うんですが、一個の大学に専門性合う研究室ってそんなに多くないじゃないですか。

なら、「分野固定/大学横断型」でイベント組めば、日本中のいろんな研究室を同時に検討できてハッピーじゃない?ついでに民間企業にもブース出展してもらって、インターン募集や民間企業への選択肢も同時に検討できたらめっちゃイイじゃん!というのが、本イベントの趣旨。tayo.jpの機能をオンラインイベントに落とし込んだもの、とも言えます。

気になる第一回のテーマは、「宇宙生物学(アストロバイオロジー)!!」
アストロバイオロジーの若手コミュニティであるアストロバイオロジークラブの協力のもと、日本中の宇宙生物学者や、宇宙生物学に興味ある学生の集うイベントにしたいと考えております。

また、会場としてはMicrosoft Project Users Forum(MPUF)の提供するMPUF XR Conference CloudというVRシステムを用いる予定です。VRゴーグルなど必要なく、どなたでもお手元のPCで参加できます。

日程は9/25(土)で、出典にご興味ある研究室や企業様を絶賛募集中です。
多少なりとも興味を持つ個人/団体様いらっしゃいましたら、弊社問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください!

詳細や参加登録に関しては後ほど別途アナウンスいたします。

VR空間上では、土星の輪の上で懇親会ができたりします

オンラインイベント 「tayo meeting vol. 1 光生物学」

tayo meetingはtayo conferenceの、より小規模なイベントです。

tayo conferenceは多数の研究者にポスター出展してもらい色々な研究者の話が聞けるイベントにしますが、tayo meetingは人数を絞り、その分まとまった話が聞ける場にしたいと思います。

初回は7/19日 19:00~、新進気鋭の光生物学者のツーマン!これまでのキャリアや研究内容など、学生向けのセミナーを行って頂きます。

こちらも参加登録フォームなど、近日公開いたします。

tayo space

カジュアルに僕がtayoやtayo magazineについて質問に答えるイベントをTwitter Spaceにて不定期開催しようと思います。

試験的に本日7/4(日) 20:00ごろから、僕のTwitter(@kmoooooog)にて企画しようと思いますので、tayoの諸々の活動に少しでもご興味ある方、ぜひお話ししましょうー!

募集を改めて

・tayoの活動になんとなく興味がある大学院生や研究者の方
・イベントを一緒に企画してみたい学会の若手の会
・イベント出展やtayoへの求人出稿に興味のある企業の方
・その他どなたでも

お気軽にご連絡いただければ。

アカデミアをハッピーにしたい、全ての人のからの連絡をお待ちしています。